嫌われる勇気

2017年2月1日(水)
冬晴れ。
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今、世界はアメリカ合衆国の新しい大統領の一挙手一投足に身構え、翻弄されている。
同じように日本列島は寒暖差の大きい気候に右往左往している。
次男の中学校ではインフルエンザによる学級閉鎖が相次いでいる。
毎年この時期に受験シーズンのピークを迎える。
日本の受験生は難関の入試を勝ち抜くだけではなく、この自然環境とも闘わなくてはならない。
That must be tough.
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『嫌われる勇気』。
アドラー心理学に基づく犯罪捜査のTVドラマである。
タフな内容である。
じっくり観ていないと展開に付いていけなくなる。
一話ごとにアドラー心理学で唱えるメッセージが用意される。
そのスキルを駆使して犯罪の背後に潜む人間の心理を洞察し、暴いていく。
手に汗握るスリルはないが、心地よい緊張感に惹かれる。
ネット上では「陳腐だ」「魅力がない」等々、評判は良くないが、そうだろうか。そうは思わない。
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アドラー心理学は面白そうだ。
ドラマと同名の原作の共著者である岸見一郎氏は、哲学とアドラー心理学を研究している。
氏の近著「幸福の哲学」(講談社現代新書)を読むことにする。
副題に「アドラー心理学と古代ギリシアの知恵」とある。
自分のこれまでの人生と今の心の有りようを考える一助になるかもしれない。
「はじめに」を数行読み進めたところで、いきなり身が震える。
 - 今になって振り返ると、
  父と過ごしたこんな何気ないひとときが貴く思える -
これは、とある年末、幼い著者と父親が焚火を囲みながら「今年は暖かいなあ」と二言三言語り合った体験に幸福を感じているという著者の感慨である。
私にはささやかな幸福を感じる、父や母との“何気ないひととき”があるだろうか・・・。
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「嫌われる勇気」の共著者が2016年に「幸せになる勇気」という本を出版している。
その著作は読んでいない。
もしTVドラマ『嫌われる勇気』の続編があるとすれば、『幸せになる勇気』だろうか。
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2017年1月31日(火)
晴れ、冷える。
昨日の4月上旬の暖かさから一転して真冬の寒さに戻る。
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今日、目覚める前の早暁に見ていた夢に、母が現れる。
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【夢の様子】
部屋(我が家の中?)のような所でご飯を食べている私が、妻(たぶん)に「猫に食べられないように」と頼んで席を立つ。
テーブルの下に潜って何かを探す。
200万円位を出費する明細書のようなものを見つける。
それにはタバコの注文表が書かれている。
「何でこんなに注文したんだ!」、怒る私。
「間違ってしまった」「何か解らない」、“声なき声”が応える。
私の目の前に突然、母の顔が現れる。
一昨年の葬儀に使った遺影写真のように、ふくよかな母の顔がそこにあった。
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夢に現れた母は、認知症が疑われ出した頃の困惑している表情を見せている。
訳が分からないというような仕草のように思える。
夢の中で母に詰め寄っているとき、母の髪を掴んでいる。
生前、母の介護をしている頃、母の髪を掴んだり身体への暴力はやっていない。
言葉で罵倒したり暴言を吐いたりしたのは事実である。
それが「髪を掴む」という形で夢に再現されたのかもしれない。
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母の顔が夢のスクリーンいっぱいに現れた刹那に、目が覚める。
その途端に激しい呼吸で息苦しくなり、しばらく両肩が上下に揺れる。
夢を思い出し、深い悲しみが湧き上がり、自責の念にかられる。
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「ごめんね、お袋、ごめん・・・」
胸がつぶれる。
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(記:2月1日)
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うるう秒、その瞬間。

2017年1月1日(日)
丁酉、元旦。
お正月らしい天気だろうか。(外に出ていないので判らない)
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普段は存在しない「午前8時59分60秒」。
うるう秒の、その瞬間、何をしよう・・・。
おそらく何かやろうとした瞬間に、その「1秒」は終わっているだろう。
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今年は自分の干支「丁酉」(ひのととり)なので、正真正銘?の「年男」である。
60年でひと回り、だから還暦。
陰陽五行では、
「丁」は火の性質を持ち、
「酉」は金の性質を持っていると考えて、
「火」が「金」を溶かす相克の関係、つまり「順調ではない」「伸び悩む」の意がある。
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う~ん、、、あまり “良くない” 年回り???
うるう秒の、その瞬間に平穏無事を願おうかな・・・。
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うるう秒

2016年12月31日(土)
大晦日。大晦(おおつごもり)ともいう。
年末らしい天気。
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時事通信の記事によると、明日の元日は一日が1秒長くなるという。
8時59分59秒と9時00分00秒の間に「午前8時59分60秒」が挿入される。
元日のうるう秒挿入は2009年以来、8年ぶりとのこと。
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うるう秒が必要になる原因は、地球の自転が少しずつ遅くなっているためとか・・・。
じゃあ、いつの日か地球の自転が止まってしまうの!?
自転の速度は時速1700キロメートル。秒速にすると465メートルらしい。
今、突然に地球が自転を止めると、地表にあるものは全てあっという間に飛ばされてしまう!
誰も助からないだろう。
とても恐ろしい事態である。
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いつかは止まるにしても、急停止するケースには何があるのだろうか?
分からない。その確率は極めて小さいだろうが・・・。
心配してもしょうもないので、今夜は年越しそばを食べて新年を迎えよう。
地球が自転していることに感謝しつつ!
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富国と強兵

2016年12月27日(火)
朝まで雨、終日曇る。
ときどき強風が吹く。午前中は竜巻注意報が出る。
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今年も残すところ僅かである。
師走も冬至から小寒へ向かう時節なので、とても寒い。
寒暖差が激しく、体調を崩しやすい。風邪に気を付けたい。
遺伝子変異で感染力が強くなっているノロウイルスは脅威である。
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『富国と強兵』(中野剛志著・東洋経済新報社)をしばらく前から読み始める。
600頁を超える経済書である。まだ50頁しか進んでいない。
書名から「富国強兵」を連想してしまうが、サブタイトルに「地政経済学序説」とある。
地政学と経済学を駆使して世界情勢と日本の将来を論じた野心作である(と推測している)。
従来の地政学は、経済の視点を欠いている(らしい)。
そして主流の経済学もまた地政学の知見を欠いている(らしい)。
著者は両者の視点をもって分析する必要性があると考えて「地政経済学」を提唱している。
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ここ数年、とくに2016年は、日本を取り巻く領土・領海・領空の問題は深刻さを増している。
日常生活では、ほとんどと言っていいほど切迫感を持たないが、有事のことが頭をよぎる。
その漠然とした不安に『富国と強兵』は何らかの示唆を与えてくれるかもしれない。
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しかし如何せん自分の頭脳では理解力が不足している。
映画の“ビリギャル”のように猛勉強しようかしら。
この日記を勉強用ノート代わりにして・・・。
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サイレント・ブレス(3)

2016年11月3日(木)
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文化の日、晩秋の色が濃い。各地で紅葉が見頃だという。
強く吹く冷たい風に冬の到来も近いことを感じる。
朝晩の冷え込みに比べると日中はけっこう汗ばむ。
この時期にとくに原因がないのに鼻水が出る症状を寒暖差アレルギーというらしい。10月下旬から時折鼻水が出ることがあったが、このせいかと合点する。
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『サイレント・ブレス』(南杏子著)の第5話(「ブレス5」)を読む。
この中で著者はこう語っている。
 - 死までの残された時間、ゆったりと寄り添うな治療がいかに大切か -
「治療」を「介護」に置き換えれば、終末期を迎えた患者を介護する家族の在り方になる。
食べたくなければ無理に食べさせない。
リハビリをやりたくなければ無理にやらない。
本人の望むままにやりたいことをさせる。
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母が昨年10月に亡くなる前に、ゆったりと寄り添うことができたか。
振り返れば自信はない。
52日間の入院中、一切の飲食禁止(経口での絶食)と静脈からの経管栄養の状態であり、ほとんどを酸素吸入で過ごした生活である。
発語も意思疎通もままならない認知症のために、母の希望を確かめることができない。
三日に上げず面会に行き、母に寄り添う。
持ち直すことができるかもしれないと、わずかな希望を抱く日々・・・。
日を追って衰弱していく母・・・。
息子としてできることはやったのだと言えるのだろうか。
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TVドラマ「レディ・ダ・ヴィンチの診断」(主演・吉田羊)で、
神経梅毒による認知症を患った大女将と嫁の女将との不仲を取り上げている。
ほぼ寝たきりになった大女将は認知症のために、これまでの記憶が無くなっている。
ついに大女将の本当の心情を知ることになる嫁が大女将に感謝の念を持ち、こう語る。
- 母の記憶がなくなってもいいんです。私が覚えていますから -
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このセリフを聴いて、ある言葉が思い浮かぶ。
「記憶は愛である」
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追憶の母(22)

2016年10月31日(月)
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神無月(かんなづき)も今日で終わり。
出雲大社に集まった神々は、すでに国元にお帰りになっている(はず)。
10月18日に神々を見送る「神等去出祭」が出雲大社拝殿でおこなわれた、
と思いきや旧暦でのことなので、現代では神事を執り行うのは11月である。
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「○×※#;△?!」
列の先頭でご婦人がレジの従業員に何やらまくし立てている。
「△#○!×※;?・・・」
怒っているようだが、何を言っているのか聞き取れない。
レジ待ちで並んでいた私が駆け寄る。
ご婦人を抱え込むようにしてレジ前から移動させる。
「大丈夫ですよ」と声をかける。
反応はない・・・。
二三日前に見た母の夢である。
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確かに母である。
明け方に目覚める直前に見た夢なので鮮明のようで、あやふやだ。
でも母に間違いない。
好きなものを自分で買いたかったのだろう。
笑顔は見られなかったが、安堵したような雰囲気を感じた。
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動ける。
食べられる。
笑顔。
心身ともに健康なときは気づかないが、とても幸せなことである。
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サイレント・ブレス(2)

2016年10月25日(火)
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朝晩の冷え込みは一段と増し、北国からは雪の便りが届く。
時雨月(しぐれづき)が終わろうとしている。
10月は冠婚葬祭にまつわることがいくつも重なっている。
妻との結婚記念日、母の命日、父と母の結婚記念日、父の誕生日、そして私の誕生日・・・。
父と母が建てた、私と家族が住んでいる家は、もしかすると10月頃に地鎮祭を営んでいるかもしれない。残っている写真をみるとそんな気がする。
私にとって時雨月は侘しいものである。
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『サイレント・ブレス』(南杏子著)を半分読み終えた。
小説は訪問診療の医師が経験する6話から構成されている。ひとつひとつの物語は独立している。主人公が終末期の患者たちと真摯に向き合い、患者はやがて訪れる最期をどのように迎えることになるのか、オムニバス形式に近い手法で描いている。
患者も家族も、医療者の側も最後の瞬間まで悩み迷い、もがき苦しむ。
終末期医療の現場の描写は生々しく、身内や親しい人を看取ったことがある者ならばありありと分かる。
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昨年亡くなった母は在宅介護・医療が叶わなかった。
入所していた老健(介護老人保健施設)から提携の病院に緊急入院、無事に退院できれば在宅介護と在宅医療を選択しようと考えていたが、母はその前に力尽きた。
小説にも取り上げている延命治療は、正解のない問題のひとつである。
母は要介護5の認知症の上に発語も意思表示もほとんどできず、本人に延命治療の有無を選択することはできない。兄と相談して延命治療を選択しなかったが、本当にそれでよかったのか。母は納得して逝ったのだろうか。
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誰にでもいつかやって来る死をどのようなものにするのか、この作品が投げかけている。
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追憶の母(21)

2016年10月16日(日)
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秋日和。
「今日も昨日も 黄金色の夕空」
唱歌『早春賦』の秋バージョン!?
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早春賦は春の訪れを待ちわびる歌である。
母がまだ健在で介護施設に入所している頃、何度も歌って聴かせた。
母は、無表情だったり、機嫌が悪くなったり、何となく興味を示している様子もあった。
だが、歌に合わせて指を動かしたことが1、2回はある。
黄金色の夕空を介護施設の窓から母と一緒に眺めたものである。
もうすぐ大山も丹沢も赤や黄に染まり、夕日を浴びて彩るのだろう。
母と眺めた大山や丹沢が懐かしい。遠い昔のような気がしてならない。
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仏前に花を供える。
仏前2016年10月16日(1) 仏前2016年10月16日(2)
妻がときどき買ってくる。
赤紫、薄い桃色、白と落ち着く取り合わせだ。
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宇宙 - 現実逃避としての逃道

2016年10月15日(土)
秋晴れ。
日が差すと暖かいが、朝晩はぐっと秋冷が厳しい。
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昨年の今ごろの日記にこうある。
「十月の別名はたくさんあるが、時雨月(しぐれづき)という異称がある。
これから幾星霜を経ても、私は時雨月に泣くだろう」
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母が亡くなって一年が経つが、母への罪悪感だけは薄まらない。
カテゴリ「認知症の母」で詳述しているので、ここでは繰り返さない。
『サイレント・ブレス』(南杏子著)を読んでいるのも、その表れである。
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もう一冊興味深い本を読んでいる。
『眠れなくなる宇宙のはなし』増補改訂版。
著者は、インフレーション理論を唱えたことで著名な宇宙物理学者の佐藤勝彦氏である。
この本の中で重力波の初観測について触れている。
観測された重力波は二つのブラックホールが合体したときに発生したものであるが、宇宙の誕生直後に生まれた重力波(原始重力波)も観測できることが期待されている。
今世紀中に、「我々の」宇宙が生まれたときの「産声」を聴くことができるかもしれない。
だが、宇宙について人類が知っているのは5%に過ぎない。残りの95%は暗黒物質や暗黒エネルギーであり、ほとんど解っていないともいえる。「暗黒」が暗躍しているようで何やらSFめいているが、世界中の科学者が真剣に議論しているという。
10次元空間から成るブレーン(薄い膜構造)宇宙仮説、「母宇宙」とそこから生まれる「子宇宙」など、無数に存在する(かもしれない)宇宙・・・。
宇宙の「果て」はないのか???
宇宙は「無」から生れた???
宇宙と我々が「存在する」とは???
ほぼ確かなことは、今から138億年前に「我々の」宇宙が生まれた、こと。
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秋の夜長にこの本を片手に、日常の憂鬱から逃避する。私の「逃げ道」である。
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