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認知症の母(308)

母の記録【二百八十五】
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2015年9月30日(水)
入院47日目
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長月(ながつき)も今日が最終日。
空にうろこ雲が広がり、街路樹の葉が落ち始める。
本格的な秋。朝晩は寒い。
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西日が傾き出したころに面会に行く。
昨日替わった病室は病院の北側にある。日は差さない。目の前に高いマンションが2棟ある。病室の窓は常にレースのカーテンが引かれている。
母は相変わらず発熱している。顔は赤みが差している。
目は覚ましているが、息遣いはそれほど荒くない。
バサバサの髪を櫛で梳かす。
このところ櫛で梳かしていると、目を閉じて眠ることが多い。今日もウトウトしている。
入院47日目2015年9月30日(1)
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手袋を外し、掌を揉んでいると、昨日から実習している看護学生が来る。
熱があることを確認する。
もう抗生剤は投与していないのかどうか尋ねると、メモを取り、確認してきますと返事をもらう。
腕をマッサージする。
母の担当看護師さんが先ほどの実習生を連れてくる。オムツ(紙パンツ)を取り換えるので、廊下で待つ。
抗生剤のことは、後ほど本日の日勤の担当看護師から説明があるとのこと。
(結局、話しはなかった・・・)
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脚のふくらはぎは露出部分が少ない。足の甲やくるぶし付近をマッサージする。
尿の管が脚の下側にあるのが気になる。
別の実習生が病室に来たので、その旨を話すと、確認してくるという。
間もなく看護師さんがやって来て、大丈夫と断りながら管を脚の上側に動かす。
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明日は、次の訪問歯科の日程を実習生に伝えてみることにする・・・。
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認知症の母(307)

母の記録【二百八十四】
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2015年9月29日(火)
入院46日目
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ときどき晴れ間がのぞくが、雲が厚い。
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午前中に病棟の看護師長さんから電話が入る。
看護学校の実習生を受け入れるので、母の担当に充てたいが良いかという内容だ。
即座に承諾する。
人材育成に母が役に立てることは嬉しい。
母は明確に認識できなだろうが、きっと賛同してくれたに違いない。
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夕方、面会に行く。
病室が変わった。今までは差額ベッド料金が掛かっていたので、ちょっと嬉しい。
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ナースステーションで看護師長さんから看護実習の受け入れの説明を聴く。
今日から3週間の日程で実習に入る。同意書にサインする。
母の担当の看護師さんが実習生を連れてくる。
「母は要介護5の認知症で、大声を出したり、不穏が激しく、ご迷惑をかけるかもしれませんが、よろしくお願いします」
患者と家族に寄り添う看護師になって欲しいと想いを込めて、挨拶をする。
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以前に仕事で、某大学附属病院の看護師に対する職場満足度調査(アンケート入力集計・分析)を行なったことがある。
詳しいことは書けないが、看護業務の厳しい現実の一面を知った。
一年生(入職一年目、「○年生」で呼ぶことが多いようだ)の戸惑いや将来の目標、希望など、「がんばれ」と応援したくなる内容も数多く目にした。
入院生活で日々接するのは看護師さんである。
母が好い看護師さんに恵まれますように・・・入院してすでに40日以上経つが、毎日そう願っている。
きっとどの家族も同じ思いだろう。
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入院46日目2015年9月29日(1)
管を通して排尿しているが、小水の量が少ないとのこと。
小水が詰まっていたらしい(管の途中なのか、挿入箇所なのか確認しなかった)。
昨日から今日にかけて熱は一進一退。
日中は38度を超え、熱さましの坐薬を処方したとのこと。
ちょうど検温の時間になり、37度6分。おでこも手も熱い。
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入院46日目2015年9月29日(2)
鼻から管を通して吸引している胃の内容物は、この数日で一番黒い。管の途中途中が黒く見えている。
内臓(胃または十二指腸)からの出血は、止まっていないようだ。
出血も発熱の原因の一つなのか看護師さんに尋ねると、
「一概には判断できないが、その可能性もあります」
点滴を介して止血剤を処方している対症療法なので、必ずしも効果が得られていないのかもしれない。
止まってくれることを祈るしかない。
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面会時、母は眠い様子だ。
「○○さん!」
看護師さんが母の耳元で元気よく声を掛ける。
「はい」
眠い目を開けて返事をしている。
「息子さんが来ていますよ。お話ししましたか」
長い文章での問い掛けには無反応。
でも「はい」と返事をすることに安堵感を覚える。
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クシで髪を梳かしていると、母は眠ってしまった。
両の掌を揉み、腕をマッサージする。
脚は露出できるところが少ない。看護用のパジャマを着ていることと、左脚には尿の管が沿い、右脚には付け根から中心静脈カテーテルの管が沿っている。それでも僅かな部分をマッサージする。
この間、40分ほど。
母は静かに呼吸し、寝入っている。
一度だけ目を覚ましかけ、声を荒げるが、何と先日と同じく欠伸をし、また眠ってしまった。
発熱のために顔全体に赤みが差している。
でも、おでこを触るとさっきよりも熱が下がっている。
そんな母を目の前にして、心配な気持ちと安堵の気持が入り混じる。
小康状態になってくれるように、心の中で祈る。
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認知症の母(306)

母の記録【二百八十三】
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2015年9月28日(月)
入院45日目
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秋晴れ。ちょっと暑いくらいだ。
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訪問歯科の日なので、正午過ぎに母の容態を電話で確認する。
すると昨夜から発熱し、今も37度6分あるという。
母の体調を考えると止めたほうがよいと看護師さんから指導される。
訪問歯科の医院にすぐに連絡し、事情を話し、キャンセルする。
これで2度目である。
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昨年の8月に圧迫骨折で入院するまで利用していた小規模多機能ホーム “ななかまど” のケアマネージャさんがお見舞いに来て下さった。
母のおでこも手も熱い。38度くらいはありそうだ。
「あ”-あ”-」と声を上げている。苦しいのだろう。
熱が下がることを祈るしかない。
入院45日目2015年9月28日(1) 入院45日目2015年9月28日(2)
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ケアマネージャさんに今の気持ちと今後のことを話す。
親身に相談に乗っていただいたので、気持ちが少し楽になる。
相談できる専門家がいることはありがたく、心強い。
心から感謝していることを伝える。
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昨年の今日(2014年9月28日)は、圧迫骨折で入院していた病院を退院し、老健(介護老人保健施設)に入所した二日目である。
過去記事: 認知症の母(107)
あれから丸一年が経つ。
走馬燈のように一年のでき事が蘇る。
もうあの頃のような母を見ることはできないだろう。それが母の定めなのだろうから今の、そしてこれからの母をしっかりと見守っていこう。
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夕方、上溝にあるマイホームまで歩いていく。
初めて歩いたが、30分かかる。
今年の6月まで人に貸していたが、経済的な理由で手放すことにしている。
黄昏時のマイホームから見る月は満月だ。
今夜の満月は「スーパームーン」というそうだ。
何だが味気ない呼び方である。
昨日の十五夜や中秋の名月などのように、情緒のある呼称はないものだろうか。
入院45日目2015年9月28日(3)
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認知症の母(305)

母の記録【二百八十二】
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2015年9月27日(日)
入院44日目
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日中は秋雨、夕方には止んだが十五夜(中秋の名月)は見えない。
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母に十五夜を見せたかったが、残念。
息遣いが静かである。
クシで髪を梳かしていると、眠たそうな表情になる。
あくびをした!
入院中、初めて見る。
老健(介護老人保健施設)に面会に行ったときでさえ、見たことがない。
あくびをして寝入る。
毎日投与している抗生剤が効き、小康なのだろう。ちょっと胸をなでおろす。
入院44日目2015年9月27日(1)
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30分ほど母の眠る姿を見守る。
病院を出ると、十五夜が雲の切れ間から輝いている。
満月は明日だが、兎がよく見える。
母の病室からも見えたであろう。
入院44日目2015年9月27日(2)
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認知症の母(304)

母の記録【二百八十一】
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2015年9月26日(土)
入院43日目
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時おり薄日が差すが曇りがち。気温は低いが、湿度が高い。
夕方に面会に行く。
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入院43日目2015年9月26日(1)
今日も氷枕を使っている。
抗生剤も投与している。
胃の内容物を吸引する、鼻に挿入している管の先にある袋に溜まっている液がいつもより黒い。出血が少し多いのだろうか。
唸り声はいつもよりは小さい。しかし看護師さんの話しでは、先ほどまで大きかったとのこと。唸り過ぎて疲れてしまったのだろう。
いつものとおり、櫛で髪を梳かす。
腕と足のふくらはぎをマッサージする。
掌を揉む。
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月に3回支払う入院治療費の請求書が届いている。
そういえば明細欄にあるリハビリの点数が、9月に入って一度も記載されていない。ゼロである。8月の最終週にはベッドサイドでのリハビリが施されていた。9月はリハビリしていないことになる。
肘や膝の関節がますます拘縮してしまう。
せめてこちらでマッサージだけでもしてあげよう。
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認知症の母(303)

母の記録【二百八十】
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2015年9月25日(金)
入院42日目
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冷たい秋雨。時おり雨足が強くなる。
午前中に主治医の先生と面談できることになる。
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先生のお話し
・21日(月)夜と22日(火)に39度を超える熱が出る。
 # 初耳。
 # こちらから看護師さんに確認しないと教えてくれないのはいつものこと。
・肺の炎症を抑えるために抗生剤の投与を再開している。
・止血剤と胃酸の分泌を抑える薬を投与している。
 # 吸引している胃の内容物はまだ黒っぽいので、出血しているのだろう。
・胃の内容物の吸引量に応じて、点滴液を補填している。
・貧血があるので鉄剤を投与している。
 # こげ茶色の点滴が追加されているので納得。
 # 毎日投与している高カロリー輸液に加えて、補填の点滴液・抗生剤の点滴・鉄剤の点滴などが追加されていると、見るからに重体感が漂う。
・小康状態が続けば療養型病院へ転院できる。家族の第一希望先で調整していく。
 # 第一希望の療養型病院はまだベッドが空かないとのこと。
 # 歩いても行ける距離なので再度、第一希望先を要望する。
・内臓から出血していることによる痛みがあるのかどうか判らない。穏やかな症状のときもある。
 # 面会時は総じて口を開け、唸っており、痛いのではないかと思ってしまう。母に確認できないのが悔しい。
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入院42日目2015年9月25日(1)
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今日は手足をマッサージしても嫌がらない。
でも、帰る間際は唸り声が激しくなり、去り難くなる。
少し落ち着いたところで病室を後にする。
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認知症の母(302)

母の記録【二百七十九】
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2015年9月24日(木)
入院41日目
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雨。
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氷枕を使っている。微熱。
不穏がきつい。
唸りっぱなし。口の中に唾が溜まり、ときどき咽ている。
手足のマッサージを嫌がるので止める。
入院41日目2015年9月24日(1)
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認知症の母(301)

母の記録【二百七十八】
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2015年9月23日(水)
入院40日目
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シルバーウィーク最終日も晴天。
夕方、面会に行く。
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病室から眺める大山は、夕日に輝いている。
やがて黄昏を迎える少し前の空は美しい。
入院40日目2015年9月23日(3)
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母は寝ている。穏やかな感じだ。
氷枕なので、また発熱しているのだろう。
目を覚ますと、口を開け、息遣いが荒くなる。
看護師さんが口の中を吸引する。毎回そうだが、強く不穏になる。しばらくは唸り声が止まない。
両手の手袋を外し、タオルケットの上から手や腕をマッサージする。
入院40日目2015年9月23日(2)
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胃に溜まる内容物(胃液、腸液、出血液)を鼻から管を通し、注射器で吸引するが、管の先についている袋に今日は液が入っている。注射器で吸引した後に圧の関係で管の中を進んで袋まで出てきたのかもしれない。
初めのころのように黒い液ではないが、こげ茶色である。まだ少しは出血しているのだろうか。
次に主治医の先生と面談するときに確認しよう。
入院40日目2015年9月23日(1)
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内臓から出血している部位は、普通ならば痛いだろう。
時折痛がっているように見える時はあるが、言葉が明瞭ではないので母の気持ちが判らない。
痛み止めが必要だろうか・・・。可哀想だが、仕方がない。
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認知症の母(300)

母の記録【二百七十七】
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2015年9月22日(火)
入院39日目
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お天気に恵まれたシルバーウィーク。
夜、面会時間の終わり1時間前に行く。
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口の中に唾がたまり、がーがー言いながら咽ている。
面会中に2回、看護師さんに申し出て吸引してもらう。
いつもよりは苦しそうに見える。
入院39日目2015年9月22日(1)
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手足をマッサージするが、不穏になる。
やらなくて「いい」と言ってるように聞こえる。
マッサージを止める。
見守ることしかできない虚しさ・・・。
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認知症の母(299)

母の記録【二百七十六】
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2015年9月21日(月)
入院38日目
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曇り。時おり日差しがあるくらい。
今日は敬老の日。
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長男を除く孫3人が初面会。
長女と次女は、今年の正月に老健(介護老人保健施設)に行って会っている。
次男は、昨年の圧迫骨折での入院直前以来だから1年2ヶ月ぶりの再会である。
長男はここ3年以上は会っていないだろう。
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入院38日目2015年9月21日(1) 入院38日目2015年9月21日(2)
今日の母は、目がぱっちりと開いている。
口の中に唾が泡状になっているので看護師さんに話すと、吸引してくれた。かなりの量が吸引される。
おでこも手も熱くなので平熱か微熱程度のようだが、氷枕を使っている。看護師さんによると、夜に熱が高くなるとのこと。
胃の内容物を吸引する。紙コップに半分くらい溜まる。
黒っぽい液なので、出血は止まっていないようだ。
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素人判断だが、一進一退を繰り返しているのかもしれない。
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写真は、長女が1歳の頃...かなり昔なので、店主も若い!(笑)
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