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雪の着物

2020年9月21日(月)
秋晴れとはいかない空だが、時折心地よい日が差す。
敬老の日であり、世界アルツハイマーデー。
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日本でも世界保健機関(WHO)でも、65歳以上を高齢者と定義している。
あと数年すれば高齢者に仲間入りである。
その頃には、5人に1人が認知症を発症するといわれている。
65歳以上であれば、誰でも20%の認知症発症確率があるということである。
日頃から認知症の予防に心がけることに越したことはない。
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母はなぜ認知症を患ったのだろうか。
これまで書き溜めたブログに考察してきたが、はっきりした原因は判らない。
振り返れば、認知症の母から教えられたこともたくさんある。
母に感謝している。
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今朝、富士山が初冠雪!
肌寒いわけだ。
「からだに雪の着物着て」(文部省唱歌「富士山(ふじの山)」)
母に歌って聞かせた頃を思い起こす。
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月命日

2020年9月5日(土)
残暑が厳しい。
沖縄や九州では立て続けに台風禍に見舞われている。コロナ禍とのダブルパンチである。
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今日は母の月命日。
来月で丸5年が経つ。来年は7回忌である。
7回忌の法要は、親族に幅広く参列をお願いするつもりだ。
それまでに新型コロナウイルスの感染拡大が収まってほしいものだ。
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朝の午前5時頃は、めっきりと涼しい。
半袖、半ズボンだと肌寒く感じる。ジャージのパンツと長袖を纏う。
窓の外からは虫の声がよく聞こえてくる。
日中はまた暑くなりそうだ。
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あの頃の母

2019年11月20日(水)
秋晴れ。
今日は東京で木枯らし1号の予報が出る。
風が冷たい。
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ブログを開設する前に、3日坊主で終わった日記のメモを見つけた。
ここに記録しておく。
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■2005年8月16日(火) 曇/小雨 27℃
今日から日記をつけることにした。
きっかけは、お袋の認知症の疑いが出てきたため。
認知症の始まりなのかどうかは判らないが、経過などを記しておけば今後の状況次第では有益であろう...
・物忘れがひどくなっているようだ
・かなり頑固だ(元々の性格だったかな??)
同居を始めて約4ヶ月が経った。※2005年(平成17年)4月初旬
親父が死んで以来、8年以上も一人暮らしであったので、生活環境の激変による心のストレスがあるだろう。
生活の様々な面で、こちらから言い過ぎたことも影響しているかも知れない。
もし本当に認知症の始まりならば、心の準備と心構えが必要だ。
参考になりそうな本を3冊注文した。
 『痴呆を生きるということ』  小澤  勲
 『生き方のツケがボケに出る』 金子 満雄
 『親の「ぼけ」に気づいたら』 斎藤 正彦
これからできる限り毎日、家族7人の生活を記録していくつもりである。
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■2005年8月17日(水) 晴れ 30℃
お袋の部屋の雨戸を全開にする。
お袋曰く
・いつも開けているよ
・ここのところ雨が多かったから開けていない
・朝は忙しいから一段落ついてこれから開けるところ・・・いつもそうしている
・天窓は開けているよ
・天窓は網戸がないから開けると外から入ってきてしまう・・・
・天窓の鍵を夜閉めて、朝開けている・・・
・雨戸を全開にすると、回りから丸見えになってしまう
昔の記憶を元にして「今」のことに当てはめているようだ。
万事に付けて、同じことが言えそうだ。記憶の交錯・・・か?
お袋の部屋の雨戸は、俺が朝(9時ごろ)開け、夕方(5時ごろ)閉めることをお袋に伝える、というより、そうさせてくれとお願いした。
お袋はしぶしぶながら承服したようだ。
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■2005年8月19日(金) 晴れ 30℃
昔のことはよく憶えているが、前日や直近のことを憶えていないようだ。
・昨夜、ご飯を炊いているが、炊いていないと言う
・砂糖の容器を洗っているはずだが、洗っていないと言う
などなど。
やはり認知症の初期症状だろうか?
ネット注文した本が届いたので、これから毎日少しずつ読んでみよう。
※番外編
今朝、飼い鳩(※追記:持ち主は不明)が怪我を負って車庫に横たわっていた。
きっと“うらん”(※追記:わが家の猫)がやったのだろう。
びゅうてぃ(※追記:妻のハンドル名)が獣医さんに診せたが、
重体で手術しても何ヶ月も付きっ切りで看病する必要があるとのことなので可哀想だが、安楽死させた。
何かの縁なので、庭に葬って弔うことにした。合掌
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(了)
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叔母から便り

2019年2月14日(木)
風の寒さがまだ厳しいが、少しずつ和らぐ気配が感じられる。
暦のうえでは立春を迎え、ちょうど唱歌「早春賦」の季節である。
相模原でも春一番が吹き、鶯の鳴き声が間もなく聞こえてくるのだろう。
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今日、都内に住む義理の叔母から贈り物が届いた。
突然のことなので驚いたが、まさかバレンタインデーに合わせた訳ではないと思う。
電話をかけてお礼を言う。
別の叔父の葬儀で会って以来5年ほどご無沙汰しているが、当時は腰を痛め、血圧が高めであった。歩くのが辛そうだったが、現在は快方に向かい、風邪一つ引かないそうだ。
高齢であるが電話口の声には張りがあり、とても元気そうである。
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突然の進物の訳を尋ねると、長い間ご無沙汰していることを申し訳なく思っているとのことである。こちらこそ恐縮してしまう。来月はお彼岸を迎え、仏前にお供えしてほしいとの心遣いに、叔母の優しさが溢れ、感じ入る。何度も深くお礼を述べる。
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叔父たちは皆すでに亡くなり、義理の叔母も二人の叔母も高齢である。
叔母たちの健康を祈らずにはいられない。
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振り込め詐欺の前兆

2018年10月23日(火)
13夜が過ぎ、朝晩は寒い。冬遠からじ。
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昼間家に居るといろいろな電話がかかってくる。
今日は、明らかに振り込め詐欺と思われる前兆の電話であった。
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電話が鳴り、すかさず応対に出る。
「はい、○○です」
ほんの1,2秒、間があり・・・「あっ、ご主人様でしょうか。○○様のお宅でよかったでしょうか」
最近流行っている日本語の文法を無視した言い方・・・男性の声。紳士的な響きはある。
こちらも1,2秒、間を置いて尋ねる。
「どちら様でしょうか」
すると・・・「△△様は×?$%」
△△は母の名前である。×?$%は丁寧語であったか、普通の尋ね方であったか覚えていない。
母が亡くなって3年経つというのに、母に電話をかけてくるとは。
すぐにピンとくる。
「ですから、どちら様でしょうか。そちらから名乗るのが礼儀で」
最後まで話す前に、ガチャと電話を切られた。
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間違いなく、振り込め詐欺の電話である。
高齢者を狙った卑劣な犯罪。
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あらゆる方面で不正がはびこり、虐待で子どもが命を落とし、社会的弱者に付け込む・・・。
弱者と高齢者が犠牲になる国。
日本はなぜ、こんなにも酷い社会になってしまったのだろうか。
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母の顔

2018年7月15日(日)
お盆(新盆)である。
うだる猛暑にまるで日本列島全体が熱せられているようだ。
今年は季節の到来が早く、桜の開花をはじめ、つつじの咲き具合や梅雨入りも梅雨明けも早い。暑い夏も足早に駆けてゆくのだろうか。
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久々に母の顔をみる。
この頃はお昼を食べたあとや夕方になると、無性に眠くなり仮眠をとることが多い。
今日も午後4時を過ぎた頃に強烈な眠気を催し、居間でばたんと横になった。
30分くらい寝たのだろうか。
半睡半醒の夢の中で、かつて母の店だった部屋に母がいる。いつも座っていた位置に母が腰かけて、こちらを見ている。遺影写真の母に似ているが、もっとずっと若い頃の、同居してから何度も居間から見たことのある母の顔である。
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夢である。
すぐに目が覚めた刹那、かつて腰掛があった場所に直前に夢で逢った母の顔を認めたような気がした。
家の中は節電のためにエアコンはもちろん、電気も消しているので薄暗い。
ほの暗い中に母の懐かしい顔を見たような感覚になり、しばらく感傷にひたる。
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お盆なので、母が帰ってきたのかもしれない。父も一緒だろうか。
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夏は始まったばかりである。
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春よ来い

2018年1月29日(月)
厳しい冷え込み。大陸からの寒波が日本列島を覆っている。
こう寒さが続くと、春が待ち遠しい。
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今日も昨日も雪の空・・・。
母がまだ元気な頃、入所していた老健(介護老人保健施設)で何度となく母に歌った『早春賦』。
母の顔が浮かぶ。
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春は待ち遠しいが、わが家の春は次男の進学が決まらないと来ない。
はーやく来い・・・。
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命日

2017年10月5日(木)
高く澄みわたった秋空。気温は低い。
昨日の中秋の名月に続いて、今夜も十六夜の月が眺められそうだ。
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母の二回目の命日。妻と墓参する。
霊園の空も高く、うろこ雲(巻積雲)が美しい。
母の命日2017年10月5日(1)
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母の命日2017年10月5日(2) 母の命日2017年10月5日(3)
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線香を供え、昼食を摂る。
日が差せば、ちりちりと暑い。
ぽかぽか陽気に誘われて、ちょっとだけ午睡する。
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来年も秋日和だといいな・・・。
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三回忌

2017年9月30日(土)
午前中は雲が厚かったが、お昼を過ぎるころから秋晴れになる。気持ちがよい。
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本日、母の三回忌の法要をおこなう。
四十九日も一周忌も、汗ばむくらいよく晴れた。
「お母さんが晴れにしてくれたのよ」
一番年下の叔母がしみじみと語りかけてくれる。
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三回忌2017年9月30日(1)
いつものように二人の叔母を車で迎えに行く。
母より一つ年下の叔母は今年夫を亡くして一人暮らしをしている。息災であるが、以前よりは弱っている印象を受ける。
土曜日であるが、日曜日に比べるといくぶん道が渋滞していたので、霊園に到着する時間が予想よりも遅くなる。
都内から車でくる従兄弟はかなり遅れる。渋滞が思いのほか激しかったのだろう。
粗宴の時間まであまり余裕がないので、従兄弟を待たずに法要を始める。
いつものように兄が読経し、一人ひとり墓に線香を手向ける。
法要が終わったころに従兄弟が到着する。
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三回忌2017年9月30日(2)
ばたばた慌ただしい法要になってしまった。早めに霊園を後にする。
道はどこも渋滞気味であるが、予定時刻の前には到着する。
豆腐と湯葉の懐石料理で人気がある「梅の花」に予約をしてある。
緑が心地よい日本庭園風の和食レストランである。駐車場の脇には、料理に使う(と思われる)朴葉のホオノキがある。
土曜日の午後だからであろうか、客で込み合っている。
法事用の懐石は一般的に冷めているが、温かい料理が食べたいので敢えて季節の懐石にする。
これが大正解であった。普段は滅多に食べない品に舌鼓を打つ。
参会者みんなに喜んでもらえた。
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母の次の年忌は7回忌である。
4年後である。高齢の叔母がまた元気に参列できるだろうか。
それまで毎年命日のころに集まろうか。
叔母二人が健勝であることを強く願いながら自宅まで車で送り届ける。
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2017年1月31日(火)
晴れ、冷える。
昨日の4月上旬の暖かさから一転して真冬の寒さに戻る。
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今日、目覚める前の早暁に見ていた夢に、母が現れる。
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【夢の様子】
部屋(我が家の中?)のような所でご飯を食べている私が、妻(たぶん)に「猫に食べられないように」と頼んで席を立つ。
テーブルの下に潜って何かを探す。
200万円位を出費する明細書のようなものを見つける。
それにはタバコの注文表が書かれている。
「何でこんなに注文したんだ!」、怒る私。
「間違ってしまった」「何か解らない」、“声なき声”が応える。
私の目の前に突然、母の顔が現れる。
一昨年の葬儀に使った遺影写真のように、ふくよかな母の顔がそこにあった。
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夢に現れた母は、認知症が疑われ出した頃の困惑している表情を見せている。
訳が分からないというような仕草のように思える。
夢の中で母に詰め寄っているとき、母の髪を掴んでいる。
生前、母の介護をしている頃、母の髪を掴んだり身体への暴力はやっていない。
言葉で罵倒したり暴言を吐いたりしたのは事実である。
それが「髪を掴む」という形で夢に再現されたのかもしれない。
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母の顔が夢のスクリーンいっぱいに現れた刹那に、目が覚める。
その途端に激しい呼吸で息苦しくなり、しばらく両肩が上下に揺れる。
夢を思い出し、深い悲しみが湧き上がり、自責の念にかられる。
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「ごめんね、お袋、ごめん・・・」
胸がつぶれる。
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(記:2月1日)
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写真は、長女が1歳の頃...かなり昔なので、店主も若い!(笑)
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