感心した教材(3)
今日の教材は『日本古典のすすめ』の中の『古今和歌集』。
この評論の著者は小町谷照彦氏で、やはり長文である。
.
日本人が抱く四季折々の季節意識は、古今和歌集から綿々と受け継いでいるという。
古今和歌集が万葉集からの流れを受け継ぎながら、中国文学からも摂取していると解説している。
自然や恋愛の風情を詠むだけではなく、世情を詠んだ「雑(ぞう)の歌」や誹諧歌、ことば遊びを楽しむ「物名(もののな)」など、当時の人々の日常生活を鋭く観察し、知的で洒落た趣向が見られることを指摘している。
風刺性に富んだ誹諧歌を紹介している。
.
世の中はいかに苦しと思ふらむ
ここらの人に恨みらるれば
.
われわれ現代人も(とくに私は)、つい「世の中が悪いせい」だと考えがちだが、この誹諧歌の精神に学びたい。
文章の最終段では、和歌の文化の継承について論じている。
関ヶ原の役で落城寸前の細川幽斎は、後陽成天皇の勅命で命が助かる。古今伝授の正当な継承者である幽斎は、和歌が変わることなく永遠に伝えられていくことを信じて、歌を詠んだ。
.
古へも今も変はらぬ世の中に
心の種を残す言の葉
.
営々と受け継がれていく日本人の文化に感銘を受ける。
「心ときめきす」である。
.
さて、息子の解答はどうかというと満点(私の独自採点)。
息子に訊ねると、この教材は復習なので二度目だという。
なるほどそうか。
繰り返し問題にあたることはよいことである。質の高い文章ならば尚更である。
.
この評論の著者は小町谷照彦氏で、やはり長文である。
.
日本人が抱く四季折々の季節意識は、古今和歌集から綿々と受け継いでいるという。
古今和歌集が万葉集からの流れを受け継ぎながら、中国文学からも摂取していると解説している。
自然や恋愛の風情を詠むだけではなく、世情を詠んだ「雑(ぞう)の歌」や誹諧歌、ことば遊びを楽しむ「物名(もののな)」など、当時の人々の日常生活を鋭く観察し、知的で洒落た趣向が見られることを指摘している。
風刺性に富んだ誹諧歌を紹介している。
.
世の中はいかに苦しと思ふらむ
ここらの人に恨みらるれば
.
われわれ現代人も(とくに私は)、つい「世の中が悪いせい」だと考えがちだが、この誹諧歌の精神に学びたい。
文章の最終段では、和歌の文化の継承について論じている。
関ヶ原の役で落城寸前の細川幽斎は、後陽成天皇の勅命で命が助かる。古今伝授の正当な継承者である幽斎は、和歌が変わることなく永遠に伝えられていくことを信じて、歌を詠んだ。
.
古へも今も変はらぬ世の中に
心の種を残す言の葉
.
営々と受け継がれていく日本人の文化に感銘を受ける。
「心ときめきす」である。
.
さて、息子の解答はどうかというと満点(私の独自採点)。
息子に訊ねると、この教材は復習なので二度目だという。
なるほどそうか。
繰り返し問題にあたることはよいことである。質の高い文章ならば尚更である。
.