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秋の旅

NHK「にっぽん縦断 こころ旅」の秋の旅がスタートして、すでに3週間。
とり溜めたここ2週間、計8日間の放送を観るのはちょっとシンドイ。
ゆっくり楽しみたいが、貧乏暇なし。早送りしたり、じっくり観たりしてリモコンの操作に忙しい。こんなことをしているのだから、やはり貧乏暇なし・・・か。
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こころを入れ替えた?
青函トンネルを北海道から青森に向かって走る電車の中で、正平さんが車内販売で飲み物を買ったときの情景である。売り子さんと世間話をしながら購入した後もテレビカメラは正平さんを撮りつづけている。スタッフが通路をふさいでいるので、売り子さんは移動できない。するとおもむろに正平さんが話し出した。
「何か声を掛けるのを期待しているんだろう?」
「そうはいきません」
「僕はもう真人間になったんだ」
売り子さんが微笑みながら「ありがとうございました」と移動していく。窓ガラスに映る他の乗客もスタッフも笑っている。
正平さんの醸しだす愛嬌に旅の楽しさが増している。
旅は一期一会。
でも正平さんは終始、目尻が垂れ、鼻の下を伸ばして、にやけっぱなしだったけどね!
ちなみに私もその売り子さんは好きだけど(それじゃ、同類だって?)。
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 林檎をわれにあたへしは
 薄紅の秋の実に
 人こひ初めしはじめなり
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島崎藤村「初恋」の詩句に想い至る林檎のように可憐な女性に見えた。
笑顔がとてもチャーミングであった。
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そして、津軽弁だろうか。
昼食に立ち寄った食堂のご主人が何を言っているのか判らない。私は神奈川県生まれ、正平さんは関西人。食堂の女将さんが標準語で通訳してくれる。正平さんの目が点になっている。思わず口にする。
「日本か?ここ」
笑える。
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2009年に太宰治の故郷・青森県金木で、小説「津軽」の舞台が演じられた。二人の俳優以外はすべて地元の劇団員である。小説は標準語で書かれているが、舞台は津軽弁である。津軽弁による津軽人の舞台。開催した会場は、津軽鉄道の金木駅。駅に汽車が着き、降りてきた役者たちが駅のフォームからそのまま舞台のセットに歩いていく。凝った趣向だが、初っ端から臨場感がぐぐっと迫ってくる。
津軽弁のセリフは正直なところ判らないほうが多い。
だが演劇そのものは深く心に沁みてくる。生の津軽弁の力であろう。
日本は北海道から沖縄まで多種多様の方言が息づいている。
先祖伝来の日本の文化を大切にしていきたい。
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どんどん思いが高じて拡散していくので、このへんで・・・。
秋の旅は、実りの旅でもある予感がする。
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ブログのサブタイトルの境地に立とうとして立てない店主の心模様を綴ろうと思います。
人生ままならない店主は、写真のスキャンサービスという仕事をしています。デジタルカメラが全盛の中、大切な思い出の写真(主に紙焼き写真)をデジタル化して保存するお手伝いをしています。
神奈川県相模原市にある家族経営のサービスです。
写真は、長女が1歳の頃...かなり昔なので、店主も若い!(笑)
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