認知症の母(178)

母の記録【百五十八】
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2015年1月31日（土）
老健（介護老人保健施設）入所127日目
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よく晴れた冬空。
風は強く、肌に突き刺さる。
歩いて面会に行く。
ところどころに昨日の雪が残っている。

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水道道（みち）も日陰は雪が融けていない。

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多床室に、惜しみなく陽が降り注いでいる。
温かく、とても明るい。気持ちも軽やかになる。

たっぷりと日光浴する。
眠そうになる母。
血色がよい。元気だ。
「暖かいね」と話すと、
「あったかいの、なんの、※○×△？！」
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肩、腕、脚をマッサージする。
歩かせる。
不穏になる。こちらを睨めつけて怒る。
「何を怒っているの？」と訊くと、
「そうよ、きィー、がががァー、※○×△？！」
私の腕を払い除け、拳を振り回す。
在宅の頃の辛い気持ちが蘇っているのだろう。
母への罪滅ぼしを続けるしかない。
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車椅子を押させてデイルームまで戻る。
不穏は治まらない。
「うるさいわね」他の入所者から苦情が出る。
「済みません」と謝る。
母を少し宥めてから帰る。
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