FC2ブログ

日本の命運(4)

2017年10月9日(月)
穏やかな秋晴れ。
.
各党の経済政策を検討する前にとても気になることがある。
ベーシックインカムである。
.
希望の党が公約にベーシックインカムを掲げている。
低所得者層の可処分所得を増やすために、ベーシックインカムを導入するという。
ベーシックインカムで社会保障費を劇的に抑制しようとする政策である。
だが、すべての国民に必要最低限の金額を支給するので、その財源が必要になる。
希望の党はその財源について説明していない。
すべての国民に現在の国民年金と同じ年額78万円をベーシックインカムで支給するには、99兆円が必要になるという試算がある。
莫大な額である。その財源をどうやって確保するというのだろうか。
希望の党は、消費税増税の凍結を公約している。
消費税増税凍結とベーシックインカム導入とを両立させることは難しい。
.
低所得者は所得税を納めずに、逆に政府から所得税(給付金)を受け取るので、ベーシックインカムは「負の所得税」とも言われている。
これは新自由主義の経済学者ミルトン・フリードマンが提唱した政策である。
高所得者層から低所得者層へ所得を移転するが、その所得で国民年金などすべての社会保障費を賄い、政府はそれ以上は面倒を一切みないというものである。いわゆる「小さな政府」を目指すものである。
低所得者は生きるために必要な最低限の所得を保障されることになるが、本当にそれで社会全体がうまく機能するのだろうか。
経済成長の刺激剤に成り得るだろうか。甚だ疑問である。
.
高所得者は低所得者のために税金を払っているのではないと不満を持つのではないか。
低所得者はベーシックインカムを受け取ることで現状に満足し、勤労意欲が湧かなくなってしまわないか。
年金や健康保険のように助け合いの精神とは異なり、ベーシックインカムは明確な所得の移転である。
.
生活保護受給者数の推移を調べると1995年から右肩上がりで増加している。
2013年以降は横ばいから若干減少しているが、不正受給者の摘発が増えており、2015年度は約4万4000件と過去最多を記録している。
楽をして生活したい、その恩恵を享受し続けたいと願う人も多いだろう。
「負の所得」に対する感情も同じことになるだろうことは想像に難くない。
社会全体にとって良い影響はなく、引いては経済成長のいっそうの低迷につながるだろう。
.
希望の党のベーシックインカム導入は、低所得者層にはウケがいいかもしれない。
しかし財源を示さず、実現の道筋が見えない以上、希望の党の政策にはまったく賛同できない。
.
関連記事

コメント

Secret

カレンダー
07 | 2018/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
カテゴリ
最新記事
最新コメント
プロフィール

フォトワールド店主

Author:フォトワールド店主
.
ブログのサブタイトルの境地に立とうとして立てない店主の心模様を綴ろうと思います。
人生ままならない店主は、写真のスキャンサービスという仕事をしています。デジタルカメラが全盛の中、大切な思い出の写真(主に紙焼き写真)をデジタル化して保存するお手伝いをしています。
神奈川県相模原市にある家族経営のサービスです。
写真は、長女が1歳の頃...かなり昔なので、店主も若い!(笑)
.
【お店サイト】
フォトワールド

おすすめリンク
最新トラックバック
月別アーカイブ
ご来訪のお客様
QRコード
QR
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる